オーシャン・オブ・ファイヤー(原題:HIDALGO)

 


 『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで一挙に有名になったと思われる、ヴィゴ・モーテンセンが主演(主演は初めてなんだって)のこの映画。

砂漠地帯で開催される過酷なレースに挑むカウボーイ。そんな感じのストーリー・・・・と、予告編を見ていると思うのですが、予告編の途中から人対人の戦闘シーンや銃撃戦のシーンが挿入されて。一体こりゃ何の映画なんだ?単なる、サバイバルレースを描いた物語ではなさそうだぞ。と思っていると、予告編のナレーションが「驚異の映像で・・・」と言い出す始末。さっぱり何の映画だかわかりませんな。『インディ・ジョーンズ』と『ハムナプトラ』を足したような映画かしら?と疑問に思うのでした。まあ、大好きな『ロード・オブ・ザ・リング』の王様が主演だし、観に行くかーって感じでした。

 

 まず、この映画の主人公ホプキンスは実在の人物である事に驚きます。粗筋は、失われた威信を取り戻すために過酷な砂漠レース“オーシャン・オブ・ファイヤー”に挑むカウボーイって感じでしょうか。ちっとも、当初予想していたようなアクション超大作ではありませんでした。物語の中のレースは実際よりは随分脚色されているはず(はず、です)なので、ドキュメンタリー的内容ではないものの、当時の様子や、舞台となるサウジアラビアの再現など、歴史モノの大作として大変楽しめました。僕のツボである「背景は良くわからないけど、時代考証なんかがしっかり出来ていそうで、当時の様子もしっかり再現できていそう」をしっかりおさえていました。予想は完璧に裏切られましたが満足が出来た。これはなかなか珍しいパターンです。

 

 さて、物語の舞台の大半は砂漠です。

エアコンが効いた映画館で観ていても砂漠の過酷な様子が伝わってきて、観ている方もかなり辛かったです。終盤、ホプキンスも馬もヘロヘロになっちゃうシーンは、本当に何とかして欲しかったです。撮影も本当に大変だったろうなぁ。この辺りの苦労話がパンフには一切載っていないのが残念でした。

 

 ストーリー中盤に出てくる、人間を去勢するための道具。これ、実際は使わずに終わってしまうのですが、一体どうやって使うのか見たかったです。いや、チラッと出てくるだけで何に使うのか予想が出来てしまう道具があって、それを見るだけで物凄く縮み上がってしまう気分でしたけどね・・・ああ怖い。

2004年4月18日鑑賞


映画感想文に戻る 2004年に観た映画に戻る [お]に戻る 更新日順に戻る ホームへ